雑誌詳細

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2021年12月号

2021年10月21日発売号   1,700 円(税込)

特集1

高まる情報漏えいリスクにどう立ち向かう?
営業秘密の保護・対応マニュアル

特集2

民法改正をふまえた
契約不適合責任の実務アップデート

特集3

いつ,どのように依頼する?
法律意見書の基礎と活用テクニック

特集1
高まる情報漏えいリスクにどう立ち向かう?
営業秘密の保護・対応マニュアル
サイバー攻撃による情報漏えい,退職時に営業秘密を持ち出した従業員の事案が大きく報道されるなど,情報化社会において自社の「営業秘密」を守る重要性はますます高まっています。事実,警察庁の最新資料に基づくと,企業の営業秘密が漏えいしたとして摘発された件数は2020年まで右肩上がりに増加しているとのこと。本特集では,営業秘密が「漏えいされる場面」をいくつかあげ,各々の対応事項を解説いただくことで企業の「営業秘密」の漏えい防止対策を一覧化します。
危機管理

最新判例にみる営業秘密漏えい時の
民事的・刑事的対応の検討
山根崇邦

本年1月,ソフトバンク株式会社を退職して楽天モバイル株式会社に転職した元従業員が退職時にソフトバンク株式会社の営業秘密を持ち出したとして不正競争防止法違反の容疑で逮捕・起訴(翌月)された。その後,5月に,ソフトバンク株式会社が楽天モバイル株式会社と元従業員を相手取って巨額の損害賠償金の支払等を求める民事訴訟を提起したとの報道がなされた。本稿では,従業員による営業秘密の持ち出しが問題となった5件の最新判例を取り上げ,この報道にみられるような営業秘密漏えい時の民事的・刑事的対応について検討する。

危機管理

場面別対処術① 外部からのサイバー攻撃
工藤良平/齋藤弘樹

企業における営業秘密漏えいの発生ルートは,「外部からのサイバー攻撃に起因する漏えい」「現職従業員の過失・ルール不徹底による情報漏えい」および「中途退職者による漏えい」の3ルートが,直近の漏えい事案全体の約85%を占めている。本稿では,まず「外部からのサイバー攻撃に起因する漏えい」の類型を紹介し,平時の対策メニューを紹介したうえ,実際にサイバー攻撃を受けた場合の実務対応を紹介する。

危機管理

場面別対処術② 現職従業員の過失・ルール不徹底

工藤良平/齋藤弘樹

本稿では,「現職従業員の過失・ルール不徹底による情報漏えい」の主要な経路として想定されるテレワークならびにサーバーおよびクラウドサービスの設定ミスに起因する漏えいにつき説明したうえ,リスク軽減に向けた実務対応を紹介する。

危機管理

場面別対処術③ 中途退職者の情報持ち出しと転職先での開示・使用の疑い


工藤良平/齋藤弘樹

本稿では,中途退職者による情報持ち出しと当該退職者による転職先での開示・使用の疑いが発生したという仮想ケースを念頭に置き,筆者らの経験をふまえ,被害企業での対応を検討するに際して問題となる論点と検討を実施するうえで留意すべき点をQ&A形式で紹介する。

国際 危機管理

米国,欧州および中国における営業秘密
漏えいに関する法制と対応
荒木源德/佐藤菜緒

近時,日本企業の営業秘密が中国の再委託先から不正に持ち出されたことや,欧米子会社で第三者から不正アクセスを受けたことに関する報道が増えている。企業活動のグローバル化の加速に伴い,日本企業の営業秘密の保護は日本国内のみでは十分ではなくなっており,進出先の各国における法制・実務をふまえた保護,さらには漏えいへの対応が求められている。本稿では,特に進出企業の多い米国,欧州(EU)および中国について,営業秘密の保護に関する法制度,漏えい防止対策,実際に漏えいがあった場合の措置について考える。

特集2
民法改正をふまえた
契約不適合責任の実務アップデート
2020年4月の改正民法施行により,これまで「瑕疵担保責任」と呼ばれていたルールが,「契約不適合責任」に改められました。裁判例・学説の蓄積は今後の課題ですが,それでも紛争リスクを減らすために,常日頃から契約書や対応方針を見直す視点は必要です。本特集では,「契約不適合責任」の法的概念のおさらいをしつつ,取引現場の実態に即した 契約ひな形の改善ポイント,想定事例を用いた対応方針の整理等,実務アップデートの具体策をお届けします。
民法・PL法等

総論 改正民法の新ルール「契約不適合責任」とは?
――「瑕疵担保責任」との比較を中心に

松尾博憲/朝田啓允

民法の一部を改正する法律(平成29年法律44号。以下「改正法」という)による改正後の民法では,改正法による改正前の民法における「瑕疵担保責任」のルールが,「契約不適合責任」のルールに改められている。旧民法下における「瑕疵担保責任」(伝統的な通説である法定責任説を前提とする)と比較しながら,改正民法下における「契約不適合責任」について解説する。

民法・PL法等

取引現場からの視点で調整する
売買契約・業務委託契約 ひな形アップデートの視点

藤野 忠

本稿では,平成29年改正で民法に「契約不適合」という概念が盛り込まれたことをふまえ,企業間の取引実務の現状に照らしつつ,契約ひな形における担保責任条項を見直すとしたらどこに着目すべきか,売買契約,業務委託契約のひな形を素材に解説する。

民法・PL法等

契約類型別に紛争事例を想定
契約不適合責任をめぐる問題と対応方針
遠藤元一

民法(債権法)改正から1年半が経過した本稿執筆時(2021年9月6日)では,改正民法に対応した新契約書の締結実績は多くはなく,どのような問題点が生じ,裁判例・学説が形成され,蓄積されるかはこれからの課題である。そこで本稿はいくつかの契約類型で契約不適合責任に関する紛争事例を想定し,対応方針を整理することを主眼とすることにした。以下では,不動産売買,動産売買,ソフトウェア開発のケースを題材として,①契約不適合が問題となる局面,②救済手段(効果)の規定を適用する局面を検討したい。なお,紙幅等の関係で事例を単純化し,また契約不適合規定に絞って2,検討することをお断りしておく。

特集3
いつ,どのように依頼する?
法律意見書の基礎と活用テクニック
進めている案件の適法性等が不明確な場合,法律意見書を社外弁護士に依頼することがあります。しかし,読者のなかには,いつ・どのように依頼すべきかについて検討したり,実際に依頼をした経験がない方もいらっしゃるかもしれません。そこで本特集では,法律意見書を依頼する際の基本的な留意点に加え,経験者による活用テクニックもあわせて解説します。自社での活用可能性を考えるためのヒントとなれば幸いです。
企業法務総合

社外弁護士に法律意見書を依頼するときの基本的な考え方

飯田浩隆

社外弁護士に法律意見書を依頼することは,時間も費用もかかる。このときに重要なのは「何を目的として依頼するか」を認識することである。本稿は,社外弁護士の法律意見書を取得することの意義,依頼の進め方,注意すべき点について検討する。

企業法務総合

「クロージング・オピニオン」の読み方
――初心者のための実務的留意事項

山原英治

本稿は法律意見書のうち,クロージング(リーガル)オピニオンについて,初心者向けに若干の実務的留意事項を述べるものである。案件の最後の最後で法律事務所が出してくる書類であり,文字どおり案件の「クロージング」時に提出されるものだ。契約内容も固まり一安心でクロージング待ちの営業担当者にとっては「法務部が法律事務所と片づけるだろう」と,ほとんど関心がない場面だけに,法務部員が油断しているとマズい書類である。

企業法務総合

Column 依頼時に押さえておきたい法律知識
三木翔太

企業法務総合

Column 法律意見書をそのままビジネス部門に共有しない
神内健次

企業法務総合

Column 法律意見書を実践的に活用するためのポイント
岡武弘己

企業法務総合

Column 社外弁護士に法律意見を求める際の留意点
和田壮史

企業法務総合

コロナ禍という日常
"不易と流行"を取り巻く倒産理論

佐藤鉄男

倒産の研究をしていると,誤解を受けることがある。なんでよりによってそんな縁起でもないことに関わっているの,と。しかし,それは倒産法研究に限ったことではなく,地震,災害,そして今回の災厄にしても,まさに地道な研究の蓄積があってこそ専門家はいつでも有事への対応ができるのだろう。時に事態は事前の想定を超えることもあるが,それを打開するのは時代を超えてきた各分野の基礎理論なのである。不易と流行は実は1つだと思う。

Trend Eye

国際

わが国の法制度整備支援
――支援活動充実のための法曹人材の必要性
須田 大

日本の法制度整備支援は,以下の特長がある。支援の成果である法律や制度は,相手国に根付くことが必要であるため,日本の法律や制度を押しつけるような方法ではなく,相 手国の立法・司法関係者と対話をしながら,その歴史や文化を尊重し,実情に合った法律や制度をともに考えるという手法をとっており,そのような過程を通じて,相手国が主体 的に法制度を構築し,運用・改善する能力の向上を図ることを重視しているという点である。このような手法は,相手国の人材の能力を伸ばし,持続可能な成長へと導くものとし て,相手国からも非常に感謝されている。

実務解説

労働法

ワクチン接種をめぐる法的課題と企業のリスク対応
――最新の公表指針から考える企業の取組みポイント
毎熊典子

ワクチン接種に関し,主要先進国と比べて出遅れていた日本もようやくワクチンを2回打ち終えた人の割合が5割を超え,政府は社会経済活動の回復に向け,スマートフォンでワクチン接種を証明するアプリを年内にも開発するとしている。ワクチン接種証明の活用については,経済の正常化に有効なものとして期待される一方で,ワクチン未接種者への差別や不利益扱いにつながることが懸念されている。そこで,本稿では,ワクチン接種にかかる法的課題と職場における対応について解説する。

国際 AI・個人情報

11月1日施行,中国個人情報保護法の概要と日本企業への影響
原 洁

経済発展や情報製品の普及に伴い,個人情報の保護は中国で広く注目される現実問題となっている。同時に,中国政府も個人情報の保護が社会の安定および国の安全と密接に関連することを次第に意識するようになっている。社会の関心に応え,国の安全を守り,社会・経済の発展を促すことを目的として,中国でも「個人情報保護法」が制定され,2021年11月1日をもって施行された。これにより,企業のコンプライアンス経営における個人情報の取扱いは新たな挑戦と課題への対応が迫られることになる。

労働法

労働日数,賃金,休暇設定のしかたとは?
週休3日制の導入プロセスと検討課題
安中 繁

昨今,働き方改革や長引くコロナ禍にあって,週休3日制を導入する企業が増えている。2021年4月,自民党が選択的週休3日制の導入を政府に提言したことも報道等で大きく取り上げられ,「週休3日」は一躍トレンドワードに浮上してきた。そこで,本稿では,導入にあたって留意すべき事項を,具体例をふまえて紹介していく。

企業法務総合

宿泊サブスクのグレーゾーン判定を題材に
グレーゾーン・ドライブ:ルールメイキングに関する実務的考察
渡部友一郎

近時「ルールメイキング」という言葉が業界に溢れていないだろうか。たしかに,革新的な響きは耳に心地よい。しかし,一般論として,事業モデルが法令違反のリーガルリスクを内包するグレーゾーンであるにもかかわらず,取締役の法令遵守義務(会社法355条)を起点とするリーガルリスクマネジメントが不十分なケースに接することがある。一方において,固定観念に挑戦するルールメイキング的信念(Belief)はイノベーションに重要である。他方,グレーゾーンにおける「ルールメイキング」は,リーガルリスクマネジメントにおいて最難関の領域と考える。本稿は,2021年8月に出された宿泊サブスクのグレーゾーン判定を題材として,グレーゾーン事業モデルを支援する臨床法務のあり方(グレーゾーン・ドライブ)を読者へ提示するものである。

労働法

改正障害者差別解消法の概要と企業対応の留意点
野村茂樹

今般,障害者差別解消法の一部を改正する法律が成立した。改正法の主な内容は,努力義務とされていた民間事業者による「合理的配慮の提供」が義務化されたことである。改 正法は公布の日である本年6月4日から起算して3年を超えない範囲内において政令で定める日に施行される。施行日までに合理的配慮の不提供と並んでもう1つの差別類型であ る「不当な差別的取扱い」についての解釈指針が新たに示される可能性がある。本稿では,「合理的配慮の提供」に関する課題や「不当な差別的取扱い」の意義についての議論を紹介する。

ファイナンス

交換業者への責任をどう認定?
不正アクセスにより暗号資産が流出した事案における近時の裁判例の分析

後藤 出/齋藤 崇

暗号資産に係る取引に関連して,近時,暗号資産交換業者が定めた利用規約における個別の条項の解釈および適用について判断する裁判例が複数示された。本稿では,今後の暗 号資産交換業者の業務にも影響を与え得るものと解されるため紹介したい。

国際 争訟・紛争解決

コロナ下におけるオンライン国際仲裁・国際調停の最新動向
古田啓昌

わが国では,新型コロナウイルスの蔓延に伴い,2020年4月に最初の緊急事態宣言が発令されたのを受けて,全国の裁判所で訴訟手続は事実上停止することとなった。その後,2020年夏から秋にかけて徐々に訴訟手続が再開されたが,法廷使用の制限や裁判官の在宅勤務の関係もあって,個別事件の審理の進行は相当に遅延している。これに対し,国際仲裁の世界では,コロナ下の拡大当初から,ウェブ会議などのIT技術を駆使した審理の工夫が重ねられ,いまではコロナ以前と遜色のない速度と充実度で個別案件の審理が進められている。また,近時,より迅速かつ安価な紛争解決手段として注目を集めつつあった国際調停が,コロナ下においてさらに重視され始めている。

労働法 国際

雇用から解雇まで段階別に解説
中国の労務問題 予防・解決の処方箋(下)
野村高志/東城 聡

前編では中国における労働契約の開始時期,そして労務の提供過程で生じ得る問題を解説した。今回は,労働契約を解除・終了する場合を事由ごとに簡潔に紹介する。そのうえで懲戒事由のある特定の従業員との労働契約を解除する場合,およびリストラクチャリングに際して従業員との労働契約を集団的に解除または終了する場合について,日系企業の法務・人事労務担当者が注意すべき点を説明する。

会社法

MBOや上場子会社の買収などで増加傾向
M&Aにおける特別委員会組成の実務
森本大介/小林咲花

不透明な経済情勢や東証の市場再編等の影響により,MBOや上場子会社の買収による非上場化案件は増加傾向にある。本稿では,このような場面で設置が求められる特別委員 会の役割,活動や人選について,実務的な観点から解説する。

Lawの論点

企業法務総合

デジタル社会形成のために考える
経済政策と刑事法の交錯点
吉岡正嗣

規制改革推進会議成長戦略ワーキング・グループ(WG)では2021年4月8日(第8回),4月27日(第9回),5月17日(第10回)の3回にわたり,デジタル時代の刑事法について議論した。デジタル社会には異なる社会が広がっている。基盤的な法律による支えなくしてデジタル社会の形成はなし得ず,議論は,縁遠い両分野に1つの橋を架ける重要な契機になったと考えている。そこで,本稿では議論の一端をご紹介したい。

連載

企業法務総合

LEGAL HEADLINES
森・濱田松本法律事務所編

争訟・紛争解決

最新判例アンテナ
第41回 不法行為にかかる損害賠償債権の仮差押え後に仮差押債務者が第三債務者との間で当該債権の金額を確認する内容の示談をした場合において,仮差押債権者が第三債務者に対して当該示談で確認された金額を超える額の請求をすることができないとした原審の判断に違法があるとされた事例

三笘 裕/稗田将也

企業法務総合

新連載 Level up !法務部門――組織・人材の活性化に向けて
第1回 企業における法務部の組織と人材育成のあり方
石川文夫

私は,民間企業に入社し17年は,事業支援部門に所属し,その後の21年は法務・知財部門で業務を遂行した。退職前は本体から独立した電子デバイス事業を営む企業で法務部の責任者に就任した。この経験に基づき,本連載では法務部の役割について述べたい。今回は,法務部の持つべき機能について記載したい。

企業法務総合

新連載 続・業種別M&Aにおける法務デュー・ディリジェンスの手引き
第1回 薬局・ドラッグストア(上)

宮下 央/田中健太郎/金澤久太

法務デュー・ディリジェンスといっても,M&Aの目的・手法,対象会社の規模や業種により行わなければならないことは千差万別であるが,対象会社の業種により法務DDにおいて重視すべき点が大きく異なるため,筆者らは,その点に重点をおいて本誌にて「業種別 M&Aにおける法務デュー・ディリジェンスの手引き」(2016年10月号~2017年8月号)を連載し,『業種別 法務デュー・ディリジェンス実務ハンドブック』(中央経済社,2018)を上梓した。本連載では,同書のなかで触れることができなかった業種について,追加的に解説することとしたい。

企業法務総合

解説動画でらくらくマスター! 新入法務部員が覚えたい契約英単語・表現
第4回 一般条項で頻出する英単語その③/秘密保持契約で頻出する英単語その①
本郷貴裕

本連載では,入社後1年以内にぜひとも習得していただきたい英文契約で頻出する英単語・表現を紹介していきます。初学者の方にも気軽に取り組んでいただけるように,できるだけシンプルな例文を掲載しています。第4回では,企業が最も頻繁に取り交わす契約である秘密保持契約の単語です。問題編もぜひチャレンジし,解答・解説はビジネス法務公式YouTubeチャンネル(87頁のQRコード参照)をご覧ください。

企業法務総合

法律事務所の図書担当と弁護士が教える リーガル・リサーチ基本の㋖
第5回 EU法・英国法の法令・判例のリサーチ
安達知彦

本連載ではこれまで日本国内法とアメリカ合衆国のリーガル・リサーチについて解説してきました。第5回では,引き続き外国法の分野でEU法と英国法の法令・判例のリサーチやデータベースについて解説します。

国際 知財

中国における近時の重要立法・改正動向
第4回 知財⑵ 専利法および商標法
章 啓龍/安田健一

本連載は,近時の中国における企業活動に関わる法改正を捉え,企業対応の要点,リスク回避のための予防策を解説していくものである。さて,前回から数回に分けて,知財に関する新たな法令の公布および改正による変更点の解説を行っている。今回は,中国の専利法と商標法を解説することとしたい。

企業法務総合

次なる法務を目指して Society5.0における法規制・ガバナンスのあり方
第2回 総論② ガバナンスモデルの変容と法務担当者に期待される役割

宍戸常寿

Society5.0におけるガバナンスのあり方は,唯一の正解がないとともに,ある時点では適切であったとしても環境の変化により不十分なものになり得る。そのようななかで,法務担当者に期待される役割はどのようなものか。本稿では,経済産業省「Society5.0における新たなガバナンスモデル検討会」での議論を紹介しつつ,企業活動が前提とする法のあり方の変化,その背景となるガバナンスモデルの変容という観点から,検討する。

労働法 国際

変革のアジア諸国労務――最新事情と対応策
第2回 ベトナム
三木康史/木本真理子

アジア諸国の労働法制は,国の政治・社会・文化的背景によって多種多様である。また,国の経済状況の変化や国際的な連携に伴う法改正が頻繁にあり,アップデートが難しい分野でもある。連載第2回となる本稿は,最近労働法が改正されたベトナムにおいて,日系企業から相談の多い労働契約終了の場面での紛争事例を取り上げ,注意点と対応策について解説する。

AI・個人情報

ケース別で実務に切り込む! クロスボーダーDX法務の勘所
第2回 チェックリスト作成時の典型論点
久保光太郎/渡邉満久/田中陽介

本連載では,「ケース別で実務に切り込む! クロスボーダーDX法務の勘所」と題して,各社がクロスボーダーDXプロジェクトを進めるうえで,どのような課題に向き合っているのかを紹介するとともに,実務のなかでみえてきた処方箋(解決の方向性)について紹介するものである。DX関連については,個人情報保護法等の法令解説はあまた公表されているが,本連載はこれらと一線を画し,とことん実務の課題と具体的なケースにこだわって問題を解きほぐしていきたい。第2回は,チェックリスト作成時の典型論点について解説する。

民法・PL法等

債権法改正 施行後対応の要点
第6回 リース契約
有吉尚哉

ファイナンス・リース契約を典型契約の1つとして規律する考え方はとられなかったものの,債権法改正によりリース契約にも影響のある民法の規定の見直しが行われており,リース契約の実務への影響が生じている。本稿では,契約不適合責任,賃貸借,保証などの分野の改正がリース契約の実務に与える影響を解説する。

労働法

相談事例をもとにアドバイス コロナ禍におけるメンタル不調への対処術
第4回 コロナ禍の入社で孤独感
ティーペック株式会社 こころのサポート部

コロナ禍で入社し,すぐに在宅勤務になった場合,同僚と顔を合わせることなく仕事が始まってしまうケースもあります。入社,転職,転勤,部署異動など,コロナ禍で人間関係が新しくなるときは「通常以上にストレスがかかる」可能性があることを念頭に置いておきましょう。今回は「涙が止まらない」「眠れない」「消えてしまいたい」と発言している心身の状態に焦点を当て読み解きます。