Scope Eye
国家資格を超える民間資格―時代が求めるイノベーション 鳥飼重和
会計時評
実態を反映する減価償却のあり方(1) 冨塚嘉一
特集 統合報告による経営と会計のイノベーション
2013年12月9日に,「国際統合報告〈IR〉フレームワーク」が国際統合報告評議会(IIRC)より公表された。統合報告とは,企業の財務・非財務情報を統合した形での情報開示であるが,このたび公表されたフレームワークは,その国際的な枠組みを示したものである。
 本特集では,新たなフレームワークがもたらす経済や企業経営への影響を,監査・管理会計など企業実務の視点も含めて多面的に考察する。
統合報告の国際的動向と財務報告の可能性 小西範幸
国際統合報告<IR>フレームワークの特徴と課題 三代まり子
統合報告が企業経営に与える影響 加賀谷哲之
グローバル経済における企業の長期的発展と統合報告の可能性
與三野 禎倫
統合報告の我が国経済への効果 住田孝之
オムロンの企業理念経営と統合報告 安藤 聡
国際統合報告<IR>フレームワークの監査・保証への影響 蟹江 章
管理会計の視点からみた統合報告 伊藤和憲
特別企画 税効果会計「見直し」の論点
繰延税金資産の会計処理の見直しの背景と課題 鈴木一水
税効果会計の実務上の課題 加藤邦彦
金融機関からみた税効果会計関連の見直しの論点 小倉加奈子
時事解説
CFOのための株主総会想定問答2014 山下聖志/中山賢史
連載
ひょっとすると役に立つかもしれない会計のはなし
A 純資産≠株主資本という「王道」
福井義高
読み解きIFRS財務諸表
第4回 ダイムラーの持分変動計算書
長谷川茂男
主要企業における原価企画の現状と課題(3)
目標原価の対象と目標製造原価の設定法
田中雅康/田中 潔
増田譲二/管 康人
眞田 崇
論文
我が国監査基準と国際基準との差異をめぐる諸問題(上) 青木雄二
解題深書
キャッシュ・フロー会計の現代的課題 溝上達也

Column
海外会計Review
EFRAGによる持分法に関するペーパー(ショート・ディスカッション・シリーズ)
                    あらた監査法人アカウンティング・サポート部

Accounting News

ASBJ便り


三角波
 平成26年度税制改正の税効果会計への影響
OUTSIDE
 株式の夜間取引と上場企業 前田昌孝
経理・財務最前線
 自立的な内部統制を目指して 後藤恵子
Salon de Critic
 役員の独立性と会計情報の質 岩崎拓也
私の学問遍歴
 「会計とは何か」をたずねてA 田中章義
              
書 評
『事業継続計画による企業分析』 野田健太郎 靖〔著〕 音川和久
相談室
〔法人税務〕 生産性向上設備投資等促進税制の適用に係る留意点 永橋利志
〔会社法務〕 独占禁止法の改正 眞鍋佳奈

編集室より
▽特集では統合報告を取り上げましたが,全体で8本立ての大きな特集となりました。1つのテーマでこれほど大きな企画となったのは,ずいぶん久しぶりです。フレームワークの内容から経済・経営への影響,監査・管理会計,さらに企業の取組み事例など,考えられる論点を総合的に取り上げた結果ですが,それだけ大きな革新の可能性を持ったテーマと言えます。統合報告を開示する企業はまだ100社程度といわれているようですが,今後の展開次第では,日本企業の開示のあり方や投資家との向き合い方などを変えていくかもしれません。
▽本号の編集作業は消費税5%も残りわずかの3月下旬に行っております。車にマンション,さらには結婚式に墓石まで「駆け込み」需要のニュースを耳にしましたが,いずれも自分には縁のないものばかり。せめてスーツ,メガネ,PCを新調して新年度の仕事に備えようと思います。
▽昨年9月13日に企業結合会計基準等が改正されましたが,それを受け,この2月24日に日本公認会計士協会より関連する実務指針等の改正が公表されました。改正されたのは6つの実務指針と2つのQ&Aで,連結税効果と資本連結に関する部分が,特に大きな改正となっています。次号特集では,具体的な設例を示しながら,改正実務指針にもとづく新たな会計処理のポイントを解説します。
◇企業会計2014年6月号のご案内
特集:連結・企業結合の新会計実務
●図解チェック:会計基準と実務指針の構成
●資本連結実務指針の解説と実務上の留意点
●連結税効果実務指針の解説と実務上の留意点
●その他改正実務指針の解説と実務上の留意点
インタビュー:ASAFの1年を振り返って/西川郁生