SCOPE EYE

 日銀の量的緩和政策とその課題

岩田規久男


論  壇

 管理会計の新たな地平・・戦略管理会計への期待

牧戸孝郎

特  集  新会社法で変貌する資本

Summary  
 さる6月29日に成立した新会社法の中で大きく変貌したものの1つに,最低資本金規制の撤廃,横断的な剰余金の配当規制等が規定された「資本」制度が挙げられる。この新資本制度は,従来の規制を大幅に緩和しており,債権者保護機能等の資本に関する諸原則や資本と利益の区別等とのかかわり,さらに財務分析の実務でどう理解すべきか等大きな議論をよんでいる。
本特集では,新資本制度を概観した上で,会社法・会計理論や実務,さらに国際比較など多角的検討によりその考え方を明らかにする。

 新会社法による資本の変容 

小林 量

 債権者保護機能からみた資本制度 

島原宏明

 会計理論からみた資本の部の変容・・資本と利益の区別をめぐって  梅原秀継

 新資本制度下の財務諸表分析 

桜井久勝

 資本制度の国際比較  片木晴彦
 新連載  

 新会社法・・その運用のあり方を探る(第1回)
 現代化の理念の分析 

稲葉威雄

時事解説

 証券取引法の一部改正について 

谷口義幸

   わが国会計基準に関するCESRの同等性評価について

松尾直彦

OPINION

英国における会社法改革とOFRの制度化(上)OFRとはなにか 
 
上妻義直
のれん実現概念における業績評価と業績報告    野坂和夫 

実務解説

 国際財務報告基準(IFRS)対応への追加開示と実務への影響 

金子寛人

故事に学ぶマーケットacc  

 雌伏13年の不人気株買い −日本化薬の長期投資

羽村 進

Color Section

三角波
 剰余金配当の税務上の取扱いについて  
アウトサイド
 生きた市場,監視役は誰?・前田昌孝
会計時評
 四半期報告制度の導入に向けて・町田祥弘
経理・財務最前線
 三井住友銀行の情報システム監査への取組み・森田卓哉
JICPAレポート
 グローバル化への対応と最近の動向・池上玄
IASB・・基準設定の舞台裏
 会計測定と利益概念・鳥飼裕一
ゲーム理論で考える企業会計
 会計基準の国際的調和
サロン・ド・クリティーク
 ディスクロージャーと株主資本コストの関係(1)・椎葉淳


学会ルポ

 日本簿記学会第21回関東部会 徳山英邦
 日本簿記学会第21回関西部会 

大野俊雄

相談室

 会計実務〕 自己株式に係る会計問題(その2) 

木下徳明

 法人税務〕 貸倒引当金繰入額の算定における会計と税務の相違 長岡勝美

 会社法務〕 独占禁止法の改正  

早川学
資料
「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準(公開草案)」

 
企業会計審議会
「監査基準及び中間監査基準の改訂並びに監査に関する
品質管理基準の設定について(公開草案)」

企業会計審議会

BOOK REVIEW

 『現代資産会計論』 藤田敬司 著

田中 建二

 『フランス会計原則の史的展開−基本原則の確立と変遷』 吉岡正道 著 

小津 稚加子



編集室より
名実ともに「会社法」が誕生し,これで,誰でも難なく六法全書から会社法が探せるようになります。しかし,中身は専門家でも理解にかなりの時間を要し,解釈が分かれる箇所も散見されるとか。そこで,その特効薬になればと,会社法の全貌を弊誌の特別保存版として『新「会社法」詳解』にまとめました。弊誌ならではの編集内容に仕上がりました。また,ご覧のとおり,本号特集では,会社法により大きく変貌した「資本」に的を絞り,できるだけ多くの視点から検討しました。会計の世界に身を置く方なら,最も注目しているテーマの1つではないでしょうか。特別保存版とは別の味わいがあるはずです。是非ともご一読ください。
会社法が成立したとなれば,読者からの質問は決まって「施行規則はいつ公表されるのですか」となります。ただ今の情報ですと,9月末に公開草案が公表され,年内にも公布されるのではないか,とのことです。また企業会計基準委員会も今秋にも新会社法関連の会計基準等を確定する見込みのようです。「企業会計」としては,これからが“会社法本番”といったところでしょうか。今後とも会社法,なかでも計算規定については詳細に解説していく予定です。ご期待ください。
先般,企業会計審議会より「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準」と「監査基準及び中間監査基準の改訂並びに監査に関する品質管理基準」の公開草案が公表されました。ともに会社法と並び公開会社に新たな対応を迫る重要な基準です。本号では,両部会長への緊急インタビューを試みました。次号では両公開草案の全貌を解明するための特集2本立てを企画しています。両公開草案とも今秋には確定し,内部統制は法制化へと動き出します。こちらの展開からも目が離せません。

『企業会計』2005年10月号のご案内

特集1=企業会計審議会公開草案
「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準」の解説
本公開草案の意義と課題/八田進二 本公開草案の背景と経緯/野村昭文 内部統制の基本的枠組み/橋本尚 財務報告に係る内部統制の評価/多賀谷充 財務報告に係る内部統制の監査/町田祥弘 財務報告に係る内部統制評価と監査結果の報告/持永勇一
特集2=企業会計審議会公開草案
「監査基準等の改訂及び品質管理基準」の解説
本公開草案の経緯と意義/山浦久司 事業上のリスクを重視した監査の基本的考え方/市川育義 事業上のリスクを重視した監査のしくみ/松本祥尚 監査に関する品質管理基準の設定/前山政之