2004年4月13日、パシフィコ横浜国立大ホールにて、日本監査役協会設立30周年記念式典・第58回監査役全国会議(主催:社日本監査役協会)が開催された。
今回の全国会議は、「良質な企業統治体制の確立と監査の役割」を主題とし、設立30周年の記念式典を織り込みながら進められた。
野沢太三氏(法務大臣)の祝辞に続き、奥田碩氏(社日本経済団体連合会会長・トヨタ自動車椛纒\取締役会長)が祝辞を兼ねて記念講演を行った。
奥田氏は、日本経済の成長には、攻めの企業戦略、攻めのコーポレート・ガバナンスおよび内部統制等が不可欠であり、そのための環境整備が必要であると述べた上で、日本監査役協会と監査役・監査委員への期待を語った。
奥山章雄氏(日本公認会計士協会会長)は、祝辞の中で、監査役監査基準の全面改定等に言及し、今後ますます会計監査人と監査役との連携を深め、企業の発展に寄与していきたいと語った。
午後には、設立30周年記念懸賞論文入賞者表彰式に続き、吉井毅氏(社日本監査役協会会長)が「新たな地平へ――不祥事を防止する」と題した講演を行った。吉井会長は、企業の不祥事の防止が最大の課題であると語り、経営者や会計監査人
との連携も深めつつ、不祥事ゼロを目指して監査役が主導的な役割を果たしていくべきとの見解を述べた。
パネルディスカッションでは、奥島孝康氏(早稲田大学教授)、槍田松瑩氏(三井物産椛纒\取締役社長)、大川博通氏(株b川製紙所監査役)をパネリストに、宮川東一郎氏(潟xネッセコーポレーション常勤監査役)をコーディネータとして、企業不祥事防止や良質な企業統治体制確立のために監査役は何を期待され、何を行うべきか等について、改訂監査役監査基準も踏まえて議論が行われた。