特 集 |
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会社法制現代化を検証する |
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設立および資本・準備金 伊藤靖史 |
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◇ Summary ◇
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本稿では、「会社法制の現代化に関する要綱試案」のうち、株式会社の設立・資本制度に関連する部分について検討する。 試案は、設立・資本制度についても大幅な改正を提案しており、これが実現されれば資本制度の変容は決定的なものとなる。しかし、それに伴って必要となるはずの会社債権者保護・濫用防止のための制度の構築については、検討課題として示すにとどまることが多く、不安が残る内容となっている。 |
◇ Profile ◇
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いとう・やすし◇同志社大学法学部助教授。1998年京都大学大学院法学研究科博士後期課程中退。京都大学大学院法学研究科助手、同志社大学法学部助手、同専任講師を経て、2003年から現職。主な著作として、『比較会社法研究[21世紀の会社法制を模索して]』(共著、商事法務、2003)、「取締役・執行役の報酬に関する規制のあり方について――経営者の監督・インセンティブ付与手段という観点からの問題点」同志社法学292号1頁(2003)など。 |