特集

★Summary★

　貸倒見積高の算定方法は債権区分ごとに規定されている。一般債権に対する貸倒実績率は、ある程度の債権のグルーピングをして行う。実績率の分子には個別引当の繰入を含めてもよい。法定繰入率の適用は弊害がある場合には認められない。
　建設協力金の会計処理において，分離会計の対象となる差入預託保証金の範囲は、名称の如何を問わず、実質的に判断する。受取利息の配分方法としては原則は利息法であるが、定額法も認められると考えられる。貸付金部分の表示は、貸借対照表の表示は差入保証金とし、貸付金相当額を注記する方式も考えられる。

★Profile★

はっとり・かずとし■1988年会計士補登録，1988年サンワ・等松青木監査法人（現監査法人トーマツ）入所。1989年早稲田大学商学部卒業，1992年公認会計士登録。現在，監査法人トーマツ勤務（シニアマネジャー）。主な著書に会計処理ハンドブック（共著，中央経済社），連結会計ハンドブック（共著，中央経済社）などがある。