特 集   

 

ケーススタディ 

投資意思決定とリアル・オプション

                    

特許権の価値評価

鈴木公明

 

 

Summary ◇

 オプション理論に基づく特許権の価値評価は、理論的探求のさらなる深化が期待される一方で、ビジネスの場ではすでにBS方程式を用いた評価サービスが提供されている。
 本稿では、特許制度を簡単に概説した後に可能なアプローチと特許に固有のオプションを示し、実用化されている特許権の価値評価手法を紹介して未来を展望する。

 

Profile ◇

すずき・きみあき◇1966年生まれ。東京大学農学部卒業後、キヤノン樺m的財産法務本部を経て、特許庁入庁。特許・実用新案審査、意匠審査・制度企画室、制度改正審議室等を歴任。現在、特許庁審査官。主な著書に、『工業所有権法逐条解説』(部分執筆)、『工業所有権法の解説』(部分執筆)(以上、発明協会)、『知的財産の価値評価』(IMS出版)がある。知的財産関連著述・論文集:http://www.geocities.co.jp/WallStreet/8900/